児童公園と称するものがある。原色の遊具が並び、親子連れで賑わっている風景はほほえましいが、それは新しいときだけの輝きだ。流行の遊具は簡単にその輝きを失ってしまう。単に古くなってしまうのか、あるいは年輪を重ねるのか。エイジング/agingの難しさは、人間だけに限ったことではない。上手く年をとれるかどうかは、人だろうが公園であろうがビジョンに関わる問題だ。長期的な視点を持って公園は設計されているのだろうか。公園のデザインはどんな人を呼ぶのかを決定してしまう。上記の児童公園には親子連れが集まるように、それにふさわしい人を集めるのである。
公共事業では見た目を重視しない傾向がある。確かに見た目は個人的な好みの要素もあり議論の難しいところがあるが、ないがしろにはできない。ゴミを捨てられた場所に更にゴミが集まり、割られたガラス窓が更なる破損を誘導するのも視覚的な影響なのだ。
僕が理想とする公園は普通の大人も含めた家族が安らげる公園だ。それは利用する世代を超越しているからであり、世代間をつなぐことができるからである。あるドイツ人の御夫人から聞いた話だが僕の考える公園のイメージになったものがある。彼女の家は決して裕福であった訳ではないが休みとなると家族そろってきちんとした身なりをして公園を散歩したそうだ。子供ながらに家族での散歩を楽しみにしていたという。さてこの話を聞いてどんな公園をイメージするだろうか。前回紹介した娘の作文にある公園が僕の心に浮かんできた。
子供の意見だといって馬鹿にできない。仕事で中高生に接することが多いが、彼らの感覚には教えられることも多い。若い世代とつながりを持てることを嬉しく思うが、そんな世代を超えたつながりに貢献できる公園が佐野には必要なのではないだろうか。
Unity in the Community 街づくりで人がつながる 地域がつながる 道がつながる 世代がつながる いのちがつながる 共に住む人の夢がつながると 何かできる あなたと いっしょにしたい街づくり
2008年12月26日金曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
質問および提案項目と結果 ☆ 「 佐野市の産業団地の人気上々 」 田沼インター産業団地分譲は、5年計画で実施したところ、ほぼ1年で完売の見込み。 ☆ 「 佐野におけるインバウンド 」 観光地でなくても、海外からの観光客の6割がリピーターで、彼らの間では、...

-
今大学生になった長女が、小学生の頃に書いた作文を見つけた。以下に一部を引用しよう。 「私の通学路には何もない。あるといったら家と道路ぐらいだ。とてもつまらない。道順はずっーとまっすぐだ。特に楽しくもなく危険でもない。私の理想の道は、通っているだけで、とても楽しくなる道だ。毎日いろ...
-
新都市が開発されたために市の中心部がさびれてしまったと言われて久しい。旧市街地の空洞化については言い尽くされた感がある。中心部ではビジネスが成り立たないとはよく聞くことだ。市庁舎の郊外移転の噂さえ聞く。ある人は区画整理後の建造物に重みの無さを感じ、古い街並みを懐かしがっていた。街...
-
平成9年に消費税が3パーセントから5パーセントに引き上げられた時、その後の税制調査会での調査で解ったことは、3分の1の企業が価格転嫁出来なかったということだ。下請け孫請けだけでなく中小企業の多くが、価格を抑えて消費税分は銀行から借り入れして納税しているのが現実のようだ。消費税を含...
0 件のコメント:
コメントを投稿